2011年3月11日午後2時46分、東日本大震災の地震が発生しました。これは、小学校低学年の子どもたちが通学路を歩いている時間帯で、自分の子どもが大地震に遭遇する可能性も考えられます。
新しい環境を確認する
親としては、もしもの場合に備え、通学路対策を子どもたちに理解させる必要があります。特に新入学、進学、転校などの新しい環境では、親子で一緒に確認することが必要です。
通学路を歩く際には、災害時の危険をチェックすることが重要です。例えば、家屋や塀、電柱の倒壊などに注意が必要です。また、入学前に防災の視点から通学路を確認することが重要です。通常は気づかないような所も、子どもが一人で歩く場合には注意が必要です。
停電が発生したどうしよう
災害に備えるためには、停電などの影響も考慮する必要があります。地震による停電が発生した場合、信号機やエレベーター、インターホンなどが使用できなくなります。特にマンションに住んでいる場合は、注意が必要です。また、大地震の後には火災や津波、土砂崩れなどのリスクも懸念されます。通学路におけるリスクは、自治体のハザードマップで確認することが重要です。
地震発生時の行動
災害発生時に、子どもたちにはどのように行動すればいいかを親子で一緒に考えることが大切です。例えば、通学中に強い揺れがあったらどうしたらいいのかといったことです。地震発生時の適切な行動や安全な避難場所を理解し、子どもたちが自分で行動できるようにすることが重要です。
子どもの年齢によっても注意するポイントは変わってきます。低学年なら大人の人に頼ることが多いでしょうが、その時に自分ができることを話し合いましょう。
例えば、ランドセルを頭に乗せる、塀には近寄らない、揺れが収まるまでむやみに動かないといったことです。
揺れが収まったら
通学路で地震が発生した場合、帰宅するのか学校に向かうのかを決める基準を家庭で事前に設定しておくことが大切です。通常ならば家と学校の中間地点が目安となりますが、単純な距離だけではなく、危険が予測される方向へは進まないようにするなど、慎重な判断が求められます。
「危険が多くありそうな方向には進まないようにしましょう。安全な経路を選びましょう」
「煙や火が見えた場合、自宅の方向であっても近づかないようにしましょう」
「そのときの自分の安全を最優先に考え、学校や家の決まりよりも慎重に行動しましょう」
これらの大切な安全対策について、言葉で子どもたちにしっかりと理解させてください。
次に、「避難できる場所があるか」という視点も重要です。通学路周辺にある公園や公民館などが災害時の一時避難場所として指定されているか確認しましょう。
災害時の避難場所については、家族で共有しておくことも重要です。たとえ親から離れていても、自分でたどり着けるよう、実際に近くの避難場所まで行っておくと安心です。
「災害の際は、近くの大人に助けを求めてもいいんだよ」というメッセージも伝えましょう。通常は知らない人にはついていかないように教えられていますが、災害時には周囲の大人に頼ることが必要な場合もあります。
地域の交通安全ボランティアや「子ども110番の家」のような活動をしている方々についても紹介し、子どもたちに安心感を与えるよう心がけましょう。
公共交通機関で注意すること
乗り物ではドミノ倒しにご注意を
バスや電車が急停車することは、強い揺れや緊急地震速報によって引き起こされることがあります。その際、混雑した車内でドミノ倒しの危険性があると、ケガだけでなく最悪の場合、命にかかわる可能性も考えられます。車内で何もつかまらず、立ったままスマートフォンを操作することは非常に危険です。日常的に手すりやつり革にしっかりとつかまることは、地震時の安全確保において重要な一歩と言えるでしょう。
緊急時は乗務員の指示に従おう
電車やバスで災害に巻き込まれると、一部の人はパニックに陥るかもしれません。しかし、パニック状態での行動は混乱を招きます。自分だけでなく他の人にも迷惑をかけ、安全確認にも時間がかかる可能性があります。子どもたちには乗務員の指示に従い、冷静に行動することの重要性を教えておきましょう。
スマホ以外の連絡手段も確認しよう
過去の東日本大震災では、携帯回線が混雑し、電話がつながりにくくなる状況が生じました。スマホの利用は慎重にし、日常的に使っている連絡手段以外にも災害時に利用できる手段を確認しましょう。公衆電話の存在も把握しておくと役立ちます。家族の電話番号や小銭、テレホンカードを用意しておけば、公衆電話を使える可能性が高まります。
助けを求められる場所を確認しよう
大地震により日常的に利用している交通手段が使えなくなることがあるため、通学路上には交番や災害時の避難所があるか確認しておくと安心です。地図を見るだけでも備えになります。
まとめ
災害が起きた場合、家族がいない場所では子どもがパニックに陥るリスクがあります。通学中に地震が発生した場合、どのように行動するかについて家族で話し合うことで、子どもたちが自分の身を守るための方法を増やすことができます。