最近の生活の中で大きく変わったことの一つが、安否確認の方法や災害時の情報収集です。
スマートフォン通話ができない状況を想定する
スマートフォンが急速に普及し、日常生活だけでなく、災害時にも欠かせなくなりました。
気象情報会社ウェザーニューズが2022年2月に行った調査によれば、災害の情報入手において最も利用されるのはスマートフォンで、利用者の63%が選んでいます。これはテレビ(16%)やラジオ(12%)を大きく上回っています。
大規模な通信障害が発生すると、多くの人がスマートフォンで家族の安否確認を試みます。
しかし、2022年7月2~4日に発生したKDDIの通信障害では、音声通話やデータ通信に支障が発生し、延べ3000万人以上に影響しました。
災害発生時の通信状況はこうなる
災害時の通信状況は悪化する傾向があり、スマートフォンがつながりにくくなります。スマートフォンによる通話が急激に増加すると、警察・救急といった緊急通話もつながりにくくなるため、携帯電話会社は通信を制限します。
2011年の東日本大震災では、各通信キャリアが音声通話で最大70~95%の通信規制を行いました。
最初にすべきこと
こうした状況に備えるために、まずは自分の身の安全を確保してから、安否確認をするべきです。
スマートフォン以外の選択肢として、公衆電話は災害時にもつながりやすいです。常に小銭を持ち歩き、自宅や勤務先、通っている学校の近くにある公衆電話の場所を確認ましょう。
インターネットによる安否確認
スマートフォンでの音声通話ができなくても、インターネットが使える場合もあります。
災害用伝言板
スマートフォンで「災害用伝言板(web171)」https://www.web171.jp/にアクセスし、家族に伝言を登録することができます。
使い方は非常にシンプルですが体験できる日は限られているので、体験日には一度試してみるといいでしょう。
災害用伝言ダイヤル
災害用伝言ダイヤルを家族で確認し、電話がつながりにくくなった場合には、携帯電話や公衆電話から「災害用伝言ダイヤル」を利用できます。
伝言を録音する際は「171」につなぎ、伝言を残したい相手の電話番号を登録します。メッセージは30秒以内で残すことができます。伝言を確認するときも「171」から、音声案内に従えば確認できます。
今の状況を確認する
Yahooリアルタイム検索
「Yahoo!リアルタイム検索」では、一般の人々がX(旧ツイッター)に投稿した、現在の災害発生情報をまとめて読むことができます。
スマートフォンのブラウザーから接続できるので、X(旧ツイッター)のアカウントを持っていない人でも閲覧できます。
フェイク情報がまぎれていないとも限らないので、情報の取り扱いには十分注意しましょう。
まとめ
スマートフォンやインターネットが使えなくても、スマートフォンにダウンロードした情報は見ることができます。
勤務先や通っている学校周辺などの地図をダウンロードしておけば、避難経路が確認できて便利です。
最も重要なのは、日頃から家族で災害時の連絡方法について話し合い、災害時に集まる場所などを事前に決めておくことです。